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2008年の記事

 

 

 

株式会社ISIDテクノソリューションズ

 

国際競争力ある製品作りにIT活用は不可欠

業種:製品設計、金型設計等
株式会社ISIDテクノソリューションズ

中国ばかりでなく韓国、インドなどアジア諸国との競争が激しくなっている。とくにモノ作りの世界では厳しさを増しており、わずかでも手綱を緩めると追い越されてしまう。株式会社ISIDテクノソリューションズ(東京都港区)は製品開発や製造プロセスのIT化をサポートすることで、モノ作りの国際競争力強化をバックアップしている。

同社は製品設計、金型設計、金型加工システム、生産シミュレーション、組立工程のプランニング、品質管理など生産工程全てにわたりシステムソリューションを提供している。日本のモノ作りが低価格競争に巻き込まれることなく、高付加価値製品を生み出し、安定的に供給するための高度な「モノ作りIT技術」を提供しているのである。

アジア諸国は「日本に追い付き追い越せ」という合い言葉で一丸となって進んでいる。先進国から優れた設備を導入し、先進国より低賃金で、日本の企業などと遜色ない製品を低価格を武器に輸出してきた。低価格こそ中国やインドなどが成長する原動力になったともいえる。これら諸国の技術レベルも上がっており、わが国中小企業の7割が追い上げに驚異を感じているという調査もあるほどだ。

競争に勝ち抜くためには、技術力をベースに高品質かつ高付加価値製品を生み出す必要がある。同社では「競争力のある製品を作り出すためには、IT技術と全生産部門の効率的な融合が不可欠」であり、これが「モノ作りのベーシックなもの」と考えている。例えばクレイモデルや金型製作、さらには試作まで必要な用件を事前にチェックすることで、精度の高い製品にまで作り上げる必要があるが、同社ではそのチェックシステムもソリューションとして提供している。ベーシックな部分で競争力が確保できれば、誰もマネができない優れた製品の開発も可能になる。

ただ、中小企業の場合、人材不足などから開発余力が乏しく、ベーシックな部分まで手が回らないというのが実情だ。そこで同社では中小企業が単独では取り組めないような技術課題について、解決のための協力を惜しまない。現在、中小企業のニーズがある金型製作のための統合制御システム開発を進めている。経産省の「戦略的基盤技術高度化支援事業」を活用し、CADベンダーや金型メーカーなどと連携して取り組んでいるものだ。システムベンダーとメーカーが連携して新たなシステムを構築すれば、より国際競争力のある製品が生まれそうだ。


著作者:e-中小企業庁&ネットワーク
出典:中小企業ネットマガジン


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