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2007年の記事

 

 

 

レストランマコト

 

■地元の食材にこだわる創作洋食屋

業種:創作洋食屋
レストランマコト


横浜市南区の下町、庶民の信仰を集める弘明寺観音の門前町、弘明寺商店街の一角に「レストランマコト」が店を構えている。同店は、第二次大戦後まもなく初代のオーナーシェフが現在地で営業を始めた洋食屋であり、平成6年から3代目オーナーシェフ吉田智志さんが経営を引き継いでいる。

当時吉田シェフは、洋食屋の伝統に加え、フレンチレストランでの修業経験に基づき、「フレンチを活かした創作料理」という新たなコンセプトを追加した。洋食屋のメニューに肉料理が多かったこともあり、創作料理は魚を主体にしようと考えた。素材となる魚介類は当初、通常の卸ルートで購入し、のちに中央卸売市場で現物を見て仲買から仕入れることとした。しかしなかなか満足のいく素材が得られないため、平成10年頃からは逗子市の小坪漁港に出かけ、相模湾で取れたばかりの魚、貝、タコ、イカなどを直接漁師から仕入れることに踏み切った。一見のシェフが行っても最初は全く相手にされなかったが、くじけずに1年、2年と通い続けるうちに、こちらの誠意が通じて、ようやく仕入れが可能となった。

また、卵や野菜も三崎方面で農家から直接仕入れるようにした。こちらも最初は農園の表で一般販売用のものから選ぶしかなかったが、足繁く通ううちに農家との間に信頼関係ができて、農園の中に招き入れられ、露地物の新鮮な野菜を見て選ぶことができるようになった。

吉田シェフは、漁師が苦労して取ってきた魚、農家が苦労して育てた野菜など、地元の産物を大切に活かして食事としてお客に提供するのが自分たちの使命だという。そのようなシェフの姿勢が漁師や農家との信頼関係の土台になっており、同店を繁盛店たらしめている。

なお、同店の人気メニュー「さかな丼」と「ステーキ丼」のオリジナルソースを使った2種のおにぎりがコンビニチェーン「ミニストップ」で全国販売され、一層人気が高まっている。


著作者:e-中小企業庁&ネットワーク
出典:中小企業ネットマガジン


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