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2004年の記事

 

 

 

 

 

(株)セックコーポレーション

 

「やるしかない!」で新市場を創造〜大阪発、あったか弁当〜
業種:自販機で売れる温かい弁当を開発
(株)セックコーポレーション

「コンビニは便利だ。そこで売れているものを自販機で売れば、買う人はもっと便利になる」と語るのは、自販機で売れる温かい弁当を開発した「(株)セックコーポレーション」(摂津市、従業員10名)の西田社長。

長年勤めていた金属加工の会社を辞め、一年の“充電”の後、西田さんが同社を起こしたのは1991年。この充電期間中、街に出て世間の変化をじっくり“観察”した。そこで思い付いたのが弁当を自販機で販売する事業。コンビニで一番の売れ筋商品の弁当を、コンビニよりも手軽に買える自販機で販売すれば必ず売れると考え、事業化に挑んだ。

そもそも、何故、値段も高く、サービスも良くないコンビニを利用する客が多いのか。西田さんは独自に買い物客にインタビュー。その結果、「立地が良い」、「24時間やっている」という利便性が評価されていた。そこで、会社内、ホテル内など、コンビニより便利に入り込める自販機で弁当を販売すればヒットすると思い立った。

自販機で弁当を販売するには、長期保存ができ、調理機能を備えた自己完結型の商品であることが条件となった。同社はまず、石灰と水の化学反応による発熱を利用した調理機能を開発、特許を取得した。弁当箱、食品、自販機の製造は、同社が設計・企画したものを、大手企業に委託することで解決した。こうして、レトルトパックタイプで長期保存が出来、かつ、加熱機能を備えた、自販機販売が可能な弁当が完成し、弁当の紐を引くだけで“あっ
たか弁当”が食べられる「HOT!ぐるべん」が誕生したのである。

成功を確信して、ホテル内に自販機を置いたが、当初は予想通りには売れなかった。しかし、阪神大震災以後、“非常食”としての需要が広がり、これがホテルでの利用を誘う効果を生み、以降、順調に売り上げを伸ばしている。

同社では、毎日、西田社長の「やればできる」の精神を社員全員で唱和している。「やれば出来る。やれへんなんだら出来ひん。どんなことも、出来ひんのは私がやれへんだけだ」。まさに、西田流ベンチャースピリットの真髄である。


著作者:e-中小企業庁&ネットワーク
出典:中小企業ネットマガジン


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