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2008年の記事

 

 

 

 

 

有限会社水土社

 

自然を活かし、共通の夢で連携する

業種:自然素材を活かしたこだわりの家造り
有限会社水土社


中小工務店の置かれている環境は厳しい。財団法人建設物価調査会の住宅着工統計によると新設住宅着工件数は、2007年は最盛期の1997年の75%程度の120万戸程度に落ち込んでいる。さらに2極化が進み、住友林業など大手企業が工務店を組織化。原材料の高騰や建築規制の強化が追い討ちをかける。特に地方の工務店の現状は深刻だ。

そんな中、気を吐く会社が有限会社水土社だ。現社長の岩越松男氏は、大学卒業後、20年以上前から木の伐採、基礎工事、屋根工事までセルフビルドで家造りを始めた。平成11年に会社を設立した、理想とする家は、「完全天然素材の建材と国産材の木造住宅」。シックハウスフリーの家の提供である。商品開発にもこだわり、左官材料シリーズ「ドロプラクリーム」「ドロプラ珪藻土」などを開発。独自技術、左官仕立てを武器に、顧客の満足度も高い。

岩越氏の高い理想と行動力は、沈む地域の中小工務店の心を捉え、あしがら職人(つくりて)の会という工務店、大工、左官業の連携として形を結んでいく。競合相手が仲間となり、自然素材を活かしたこだわりの家造りを共同のコンセプトに、有名な設計士と連携、大手住宅メーカーを競合にしないこだわりの家を提供している。

今、岩越氏の夢は100年価値を持つ家造りへと向かっている。新月に伐採した木は割れにくい、カビにくい。昔から世界各地で語り継がれるこの伐採法を徹底的に研究し、森林から材木屋、工務店、エンドユーザーまで組織化し、化学物質を使わない安心の家、100年持つ本物の家を提供する。この仕組み作りのために、NPO新月の木国際協会の副理事長として奔走している。エンドユーザーに安心の家を。森林から工務店まで中小企業をSCM連携し、大企業と差別化する。日本の森林を守る。高い理念と行動力が人の企業の心を動かしてきている。








著作者:e-中小企業庁&ネットワーク
出典:中小企業ネットマガジン


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