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2010年の記事

 

 

 

株式会社洲本整備機械製作所

■「オンリーワン製品が発展の礎に」

業種:高圧洗浄機等の開発製造
株式会社洲本整備機械製作所

オンリーワンと呼ばれる製品は、大企業より中小企業から生まれたものの方が多い。世の中に無いものを作り出すのは中小企業が得意とするところだ。オンリーワン製品は生き残る糧となり、中小企業から大企業に発展する礎になるためだ。オンリーワン製品を生み出すために、中小企業同士や公的機関と連携するケースも多いが、それらの製品がベースになって成長を続けている中小企業は数多い。

株式会社洲本整備機械製作所(兵庫県洲本市)は昭和27年に国産初のスチームクリーナーを開発した。自動車整備業界や塗装業界、病院、機械加工などあらゆる分野で洗浄が必要だが、同社が洗浄機械を開発した当時は日本が戦後の混乱期から抜け出した時期であり、誰も機械による洗浄など考えていなかった。

そうした中でスチーム洗浄機を開発した同社は、オンリーワン製品を持つことになったため、産業界から高く評価されたことは言うまでもない。当初は自動車整備工場での利用を中心に考えていたが、病院や福祉施設のクリーニングなど思いもよらない所からニーズが生まれた。しかも時代を経るに従って新たなニーズが次々に生まれるようになった。

こうしたニーズに合わせて冷水用や温水用の高圧洗浄機、小型のスチームクリーナー、ミスト関連機器、高速エアチャージャーなどの商品を開発してきた。高圧洗浄機は冷水や温水を高圧ポンプで加圧、洗浄目的に合わせて独自開発したノズルで洗浄水を高圧噴射させ汚れを分解除去するもので、今では様々な分野に利用されている。

同社は単に一般的な洗浄機を世の中に送り出すのではなく、クリーンエネルギーによる洗浄機など環境に配慮した製品の開発や、生産から廃棄に至るまでの無公害化と再利用化を徹底して追求した。NOxゼロ、深夜電力利用型高圧温水洗浄機の開発など、環境対策に万全を期している。同社では現在、機械部品の洗浄への参入などへも取り組んでいるが、オンリーワン製品を持ったからこそ次々に新たな関連製品が生み出し、経営基盤の強化・拡大にプラスとなっている。


著作者:e-中小企業庁&ネットワーク
出典:中小企業ネットマガジン


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