女性の深夜残業  (2002年11月号より抜粋)  
     
  宿直の対象から女性を除外した規則を改定しないと均等法違反になるのか?  

Q

当社では、ずっと以前からの慣行で宿直の対象から女性を除外しています。最近、社内で、女性の深夜業規制が撤廃されたのだから、これは均等法違反ではないかという意見があります。もちろん、現実に宿直を希望する女性などいないのですが、どのように対応したらいいのでしょうか。

 
   

A

会社が良かれと思って、女性を残業や深夜業の対象から外したら、かえって均等法違反の苦情が来たというケースが少なくありません。当の女性は残業を希望していないのに、横から口を出す杓子定規な人もいます。

残業の問題については、男性と女性と別々に上限時間を定めるのは、均等法の精神からいって望ましくありません。「女性だから残業させない」ではなく、育児・介護の必要があるとき、当人が請求してはじめて、残業時間を一般社員より短く制限することができます。大多数の女性が望んでいなくても、一律女性に対して短い上限時間を設定すると、もっと長く時間外をやりたいという女性の権利を損なうことになります。

それでは、宿直についても同様に、希望する女性がいれば、勤務可能な規定に変えておく必要があるのでしょうか。この点に関しては、均等法に付随して定められた「深夜業に従事する女性労働者の就業環境等に関する指針」が参考になります。

指針では、

@通勤及び業務の遂行の際における安全の確保

A子の養育または家族の介護等の事情に関する配慮

B仮眠室、休養室等の整備

C健康診断等

―の4項目に分けて、事業主の講じるべき措置を定めています。

この@のなかに、「事業主は、防犯上の観点から、深夜業に従事する女性労働者が一人で作業することを避けるよう努めること」という規定があります。ですから、女性に一人で宿直勤務させないという規定を設けることは、差し支えないばかりでなく望ましいことでもあります。

 

 
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